『3B月刊メールマガジン 12月号 』vol.149

2017年12月25日 (月曜日)

2017

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脂肪と筋肉、比重の違いを一目で示す模型

『3B月刊メールマガジン 12月号 』vol.149

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今月号の内容:

┌──【目次】──────────────────┐

1. 新製品のご案内
~脂肪・筋肉模型、大きさ比較セット~
2. 先生のコラム「時間の物差し」
~寿命換算~
(一財)健康教育学研究所 所長
元帝京平成大学教授 竹内京子先生
3. 月刊学会情報
4. 編集後記
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1. 新製品のご案内
~脂肪・筋肉模型、大きさ比較セット~
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■脂肪・筋肉模型,大きさ比較セッット、1kg
1kgの脂肪と筋肉をイメージした
指導モデルです。
同じ重さでも、脂肪と筋肉では大きさが
異なることを説明できます。
脂肪の方は柔らかい材質でできています。
付属の専用ケース内に並べて展示できます。
体重だけを意識した過度なダイエットが
危険なことや、体重が少なくても
太って見える方は、適度な運動で
筋肉をつけるよう心がける、
などの説明に活用できます。
価格:38,000円+税
/healthcare/adult_disease/w60933.htm?mmail&m

┏▼お問合せはどうぞこちらへ
メール:mag_3b@3bs.jp
フリーダイヤル(ユーザー様専用)0120-300-056

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2. 先生のコラム
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「時間の物差し」
~寿命換算~
(一財)健康教育学研究所 所長
元帝京平成大学教授
竹内京子先生

平成29年末現在、我が家には、プリン
チャンという18才と3~4ヶ月のメス猫が
一匹おります。
ヒトの年に換算すると84~89歳ぐらい
という事になり、十分なお年寄りです。
でも上には上がありまして、世界歴代
一位記録は38歳で170歳くらいだそうです。
それから見ると我が家のネコは小娘ですね。
170歳、スゴイ!と思った時、そういえば
自分が実験で観察していたマウス(ハツカ
ネズミ)も、最高173歳ぐらいだったわ、
ということ思い出しました。
昭和53年頃の話です。ヒトの代用として
マウスの発育成長観察に取り組み、
手足の骨だけだったら、マウスの知見を
ヒトに当てはめようという計画でした。
観察対象はICR-Jclという系統のマウス
で、当時の平均寿命は1.5年(約76週齢
532日)ほどでした。
平均800日を超える長寿の系統もあった
中で、長寿ではないのですが、遺伝的
に雑種で特殊な集団ではないことが
理由で、この系統が選ばれました。
丁度この頃の日本人男性の平均寿命が、
75歳前後でしたので、ヒトの1年が、
マウスの1週間、覚えやすいわ、と思い
実験を始めたわけです。
しかし、発育の研究は生後から成人
(成熟)するまでが対象ですので、まず
マウスの性成熟からの視点でヒトの
成長期を合わせる作業をいたしました。
ICR系マウスの少年期は(離乳開始)は
3週齢ごろでヒトの10歳ぐらい、思春期
(生殖可能)は5-6週齢でヒトの12-4歳、
結婚適齢期は8週齢でヒトの20歳頃と
いたしました。
繁殖用マウスは20週齢で種親引退なので、
この頃を江戸時代では「25歳でお褥遠慮」
だったことを思い出し、30歳と見立てて
みました。
ICR系は一年過ぎるとガクッと妊娠率と
出生個体数が下がるので、1年を50歳頃
として、以後1週につき1年加算で考えて
みました。つまり100週齢は100歳換算です。
研究計画は、以下のように考えて予定が
立てられました。
マウスは生まれてから最初の20日頃は
ヒト10年ですので、2日で1年に相当
するスピードで成長しています。
そして、ヒトの観察では半年に一回
エックス線撮影を行っていましたので、
マウスの観察では、当分の間は毎日
撮影ということになりました。
毎日、朝5時に起きて、助手につけて
もらった研究補助員の若者と二人、
土日もなく3週間までは毎日、その後は
1週間に一度、測定をしておりました。
実験群は雄雌2群、対照群合わせて4群
100頭(匹)以上を朝から晩まで計測、
撮影をしていたわけです。
計画では観察は半年で終わる予定だっ
たのですが、フィルム上、橈尺骨の
遠位端の成長軟骨が骨化せず、身体
計測値も微増しているデータを見た時、
予定を変更して実験群のマウスが全員
死ぬまで、毎週ということになりま
して、3年以上も計測やりました。
爬虫類は寿命が来るまで成長し続ける
能力を保有しているといわれていますが、
齧歯類もそうでした。一生体が大きく
なる動物であるならば、どこかの骨に
成長軟骨が残っていてもおかしくない
と改めて認識したのでした。
但し、対照群も含めて死後組織標本で
骨端部に軟骨組織の存在を確認しま
したが、その軟骨組織にその時も増殖
能力があったかどうかは確認をして
いないので、不明です。
私のマウスの最高寿命は、実験群で
しかも脳卒中の発作から回復し、右手に
麻痺が残っていたけれど、最後まで
生き続けたオバアサンマウス173週齢、
つまり竹内換算で173歳でした。
ちなみに、マウスを性成熟の視点では
なく、体重・体長・尾長の発育曲線から
評価をすると、20週齢はヒトの20歳相当
がいいところかな、ということが師匠と
私の見解でした。
(Kimura & Takeuchi, Okajimas Folia Anatomica Japonica.1986&1988 2編)
では、良いお年をお迎えください。
また来月。

<ご意見をおきかせ下さい>
竹内先生へのご意見・ご感想、コラムで感じたこと、
先生にお聞きしたいことなどもお送りください。
┏▼宛先は、
mag_3b@3bs.jp
まで。お待ちしてます!

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3. 月刊学会情報
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H30/1/12~H30/1/14
日本病態栄養学会 第21回日本病態栄養学会年次学術集会
京都府・国立京都国際会館

H30/1/13~H30/1/14
日本成人病(生活習慣病)学会 第52回日本成人病(生活習慣病)学会学術集会
東京都・都市センターホテル

H30/1/25~H30/1/26
日本頭頸部外科学会 第28回日本頭頸部外科学会総会ならびに学術講演会
栃木県・栃木県総合文化センター

H30/1/25~H30/1/26
日本口腔腫瘍学会 第36回日本口腔腫瘍学会総会・学術大会
新潟県・新潟グランドホテル

H30/1/26~H30/1/27
日本総合健診医学会 日本総合健診医学会 第46回大会
愛知県・愛知県産業労働センター(ウインクあいち)

H30/1/26~H30/1/28
日本眼科手術学会 第41回日本眼科手術学会学術総会
京都府・国立京都国際会館

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4. 今月の編集後記 by Yoshi
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ふとした時に、レストランでかかって
いる曲名がわかればいいなあ、
と、思ったことはないでしょうか?
そんな時に音楽検索アプリSOUNDHOUNDや
Shazamを立ち上げ、スマホのマイクを
通してその曲を聴かせると、歌手名と
曲名が出てくるのです。
自分の鼻歌でもそれは可能です。
このアンドロイド用アプリは
ダウンロード無料なので、
ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

それでは今月はこの辺で。
来月号をどうぞお楽しみに!