『月刊3B 1月号 』vol.174

2020年01月25日 (土曜日)

2020

□■—————————————————■□

小児を窒息から救う、気道異物除去トレーニング

『月刊3B』2020年1月号 vol.174

■□—————————————————□■

今月号の内容:

┌──【目次】──────────────────┐

1. 新製品のご案内
~ 気道異物除去トレーニングベスト ~
2. 先生のコラム「時間の物差し」
~身体の鍛え方・あれこれ~
(一財)健康教育学研究所 所長
元帝京平成大学教授 竹内京子先生
3. 編集後記
└────────────────────────┘

◎————————————-◎
当社はキャッシュレス・ポイント
還元事業加盟店です
◎————————————-◎

2020年6月30日までに,当社で
クレジットカードを使って
お買い物されますと,
”5%”が還元されます。

◎————————————-◎

※ご利用のクレジットカード会社が同事業に
参加されている場合に限ります。
また,還元方法はカード会社により
異なります。
詳しくは下記サイトまたは,カード
発行会社に直接ご確認ください。

——————————————————-
1. 新製品のご案内
~ 気道異物除去トレーニングベスト ~
——————————————————-

マネキンを使わず、簡便で効果的な
気道異物除去のトレーニングができる
人気の着用ベスト式トレーニング
ツール、“Act+Fast”に、
小児タイプが加わりました。

■Act+Fast YELLOW 小児異物除去トレーニングベスト

マネキンを使わず簡単かつ効果的に
ハイムリック法、背部叩打法の
練習ができます。

胃部を正しく圧迫すると、胸部の
ダクトから異物プラグが飛び出す
しくみになっています。

立位、座位、仰位での練習が可能です。

/simulator/cpr/w59821.htm?mmail&m
価格:21,600円+税

↓↓ 成人型のAct+Fastも好評取り扱い中 ↓↓

■Act+Fast RED 気道異物除去トレーニングベスト

ハイムリック法、背部叩打法の練習に。
/simulator/cpr/w43300r.htm?mmail&m
価格:26,000円+税

■Act+Fast BLUE 気道異物除去トレーニングベスト

ハイムリック法の練習に。
/simulator/cpr/w43300b.htm?mmail&m
価格:25,700円+税

┏▼お問合せはどうぞこちらへ
メール:mag_3b@3bs.jp
フリーダイヤル(ユーザー様専用)0120-300-056

——————————————————-
2. 先生のコラム
——————————————————-

「時間の物差し」

~身体の鍛え方・あれこれ~

(一財)健康教育学研究所 所長
元帝京平成大学教授
竹内京子先生

身体を鍛えることは、その人が潜在的に
持てる能力を必要な時に、いつでも
発揮できるよう、身体能力にゆとりを
持たせておくために必要なことです。

しかし何らかの理由でトレーニングを
怠ると、やっと維持していた筋力は
ガクッと落ちるし、軽やかな身の
こなしは消散してしまいます。

このような現状の中で、取り組んで
きたのが、「筋力を技術でカバー」の
身体づくり運動です。
「昔取った杵柄」と言われるように、
身体で覚えた動きの記憶は、小脳の
プルキンエ細胞に記憶され、一生
保存可能です。
(ただし、小脳細胞が健常な間ですが)

「動き」自体の記憶はずっと残って
いるので、咄嗟の時にでもちゃんと
動けるのだろうか、という心配は
無用です。
頭の中で時々動きのシミュレーションを
していれば神経系は思い出してくれます。

問題は、加齢現象に伴う発熱量の低下、
さらにそれに起因する柔軟性の低下です。
何も問題が無くても、運動していない
時は、身体が相対的に硬くなっている
わけで、身体を温める準備運動は重要
なのですが、これが加齢を重ねると、
さらに低下するわけです。

準備運動をしていない身体では、
四肢や体表へ体温を運んでくる血液
循環が悪い中で、咄嗟に強烈な力を
発揮するような指令が中枢から筋群に
出された場合、どうなるかは自明の理
ですね。

体温が低いと膠原線維は伸びにくく
なります。
膠原線維は、ラットの腱の研究では
腱周囲の液温が38度ぐらいから
解れてくるという結果があります。
筋線維が収縮すると腱(膠原線維)を
引っ張りますが、この時、腱の柔軟性が
高ければ、引っ張りに対して、腱は
ゴムバンドのように伸びながら抵抗
することが可能ですが、体温が低いと
この引っ張りに対する抵抗力がより
増大し、力学的に弱いところに
しわ寄せが行くことになります。

構造的に一番弱いところは、筋線維と
腱線維との間の移行部で、実際この
部分によく肉離れが起きています
(エコー観察像より)。重症だと
腱断裂、筋断裂もあります。
攣ったり強縮してもとに戻らない場合
もあり、また姿勢のバランスを崩して
転倒事故にもながります。

このような負の悪循環を省エネで
身体を鍛えて予防するには、筋力中心
ではなく、咄嗟の時に動かしやすい
身体をつくることが必要で、それには
日頃から血液循環をよくする運動が
第一、ということになります。
常に「なにかの準備運動」の意識です。
私たちは、若い時からこの準備運動を
「意識」して、入念にやる習慣をつける
必要が重要です。

朝目覚めたら、よく寝床で「伸び」を
しますが、そのような時、ちょっと
意識して、全身をしっかりと捻り
伸ばしながらのストレッチをして
みてください。

衣服を着替えるときには、ちょこっと
肩関節と股関節の回旋運動を加えて
みてください。主要な関節周りの
筋や組織をほぐしてから着用すると、
その後の動きがちがってくるのが
感じられるでしょう。

咄嗟の時に支持脚の筋、特に股関節
回りの筋群がきちんと働いていないと
感じられる方は、一旦座わり、机の上に
両手を置いて、動きの支点としながら、
頸や肩、骨盤周りの体幹筋をストレッチ
しながら解してみるのもおすすめです。

背筋を正して骨盤を前傾するような
座位姿勢を取り、膝を伸ばして足首の
背屈をすると、殿筋とハムストリングス
がよく伸びます。
そのまま上体を前屈させると、もっと
これらの筋群がよく伸びます。

その後は、膝がしらを開閉し、
股関節を動かしておしまい。
立つのが素早くなりますし、足の
運びが軽やかになります。
物足りない方は立位姿勢でもやって
みてください。
股関節周りの動きがよくなると、
腰が軽くなる人が多いです。

外出時も楽に筋トレです。
重さに関わらず、荷物は常に中指と
薬指の2本の中節骨に袋やバッグの
取っ手をひっかけて、深指屈筋と
総指伸筋の力だけで荷物の重さを
保持します。

姿勢を正して直立姿勢を保つと、
重さ自体は骨盤・脚力で保持するので、
腕の筋力はいりません。
指力がついてきたら、結構重たい荷物も
軽々ぶら下げられます。

自分の腕が肩からつり下がっている
ひっかけホックになった気分で、
荷物をぶら下げ、骨盤の筋で歩いて
みてください。
この部の筋力が付きます。

では、また来月。

※先生のお話しに出てきました
股関節の回旋角度に興味おありの方は、
YouTubeでもいくつか紹介例が
出ていますので、下記キーワードで
検索してみてください。

ジャイロテクノロジー
スタンサー
股関節回旋角度測定法

スノーボーダーが、適正なブーツの
取り付け角度を開脚幅を知るために
計っている様子などが見られます。

<ご意見をおきかせ下さい>
竹内先生へのご意見・ご感想、コラムで感じたこと、
先生にお聞きしたいことなどもお送りください。

┏▼宛先は、
mag_3b@3bs.jp
まで。お待ちしてます!

——————————————————-
4. 今月の編集後記 by 英司
——————————————————-

昨年、自宅でジャガイモを育てた。
ジャガイモは育てるのが簡単で、
さらに掘り出す楽しみがあるので、
初心者の我が家にぴったり。

そしてもう一つ楽しみがあった。
それがジャガイモの実の収穫。

ジャガイモの食する部分は
塊茎という茎にできた塊。
実ではないし、種でもない。

実とは花が受粉して作られる
種子を含むものだ。

ジャガイモの実は小さなトマトの
ような外観だが、トマトのように
たくさん実ることはない。
また種類によって実の付けやすさが
異なるので、今回植えたジャガイモが
実をつけるか否か、楽しみにしていた。

結果、数個のジャガイモの実を
見つけることができた。

ジャガイモは塊茎、いわゆるイモの
部分を植えても育てることができる。
しかしその場合、元となった親芋と
同じ遺伝子を持つ、コピーのような
存在だ。

しかし実は受粉により雄花の株・雌花
の株、両方の遺伝情報を引き継ぐので、
親とは異なる性質を持つ。

この性質を使い農業で大成功した偉人が
ルーサー・バーバンク。

ダーウィンの著書を読み、種子が
手に入れば、ジャガイモも品種改良が
できるのではないかと気づいた彼は、
当時アメリカに導入された、
「アーリーローズ」というジャガイモ
を大量に育てて、実を得ようとする。
しかし、なかなか実が付くことはない。
アーリーローズは実をつけにくい
品種だったためだ。

しかし、何度も作るうちに1つだけ
実がついた。
その実も木から落ちており、
一度絶望しかけたらしいが、
無事地面に落ちているのを発見。

その実から得られた種から複数の苗を
作ったところ、親とはことなる性質の
ジャガイモ苗が得られた。

その中から、収穫量の多いものを選び、
ラセット・バーバンクと名付けて販売。
これが大ヒットとなる。

フライドポテトに使われる
長くて大きなジャガイモが
ラセット・バーバンク。

日本ではそれほど大きくは育たないらしい。
運よくアメリカの大地が味方した。
また、アーリーローズが実をつけたのも、
その1回だけだったという。
さらに、ダーウィンの発見もなければ
生まれなかった。

まさに奇跡のジャガイモだったりする。
我が家の実は奇跡には使わず、大事に鑑賞。

それでは今月はこの辺で。

来月号をどうぞお楽しみに!