『月刊3B 9月号 』vol.182

2020年09月28日 (月曜日)

2020

□■—————————————————■□

 『冠状動脈・静脈モデル、
   洗浄ポート付き腹腔鏡トレーニング用鉗子』

  月刊3B 2020年9月号 vol.182

■□—————————————————□■

今月号の内容:

┌──【目次】──────────────────┐
  
 1. 新製品のご案内
 2. 先生のコラム「時間の物差し」
  ~足底 と 足底筋~
  (一財)健康教育学研究所 所長
  元帝京平成大学教授 竹内京子先生
 3. 編集後記
 
└────────────────────────┘


1. 新製品のご案内

■冠状動脈・静脈モデル

 心臓の冠状動脈と、冠状静脈洞を含む
 主な静脈を、大動脈弓と上大静脈と
 ともにやや拡大して再現したモデルです。
 
 冠動脈閉塞やステントを取り付けた
 様子の再現箇所もあり、動脈硬化、
 狭心症、心臓発作などの説明に
 大変便利なモデルです。

 価格:21,300円+税
 https://www.3bs.jp/model/heart/3012709.htm?mmail&m

■洗浄ポート付き鉗子/持針器(腹腔鏡トレーニング用)

 ドライラボだけではなくウェットラボでの
 トレーニングにも重宝する洗浄ポート付きの
 メリーランド鉗子、ハサミ鉗子、把持鉗子、
 持針器が出揃いました。

 持針器は扱い易いハンドル形状で
 臨床用と遜色ない操作性と安定した
 針保持能力が特徴です。
 把持部のタイプは、
 「ストレート」「左カーブ」の
 2種からお選びいただけます。

 鉗子類は人間工学に基づいたデザインの
 ハンドルを採用。すんなりと握れて
 操作性が良く、6ナイロン製なので
 汗をかいても気になりません。

 それぞれ単品でお求めいたける他、
 「メリーランド+はさみ+持針器」の
 大変お得な3種セットもご用意しております。

 ※臨床用にはご利用いただけません。

▼ お得な3種セット 各59,000円+税

┣ ストレート持針器+メリーランド+ハサミ
┃ https://www.3bs.jp/simulator/laparo/w65932.htm?mmail&m

┣ 左カーブ持針器+メリーランド+ハサミ
┃ https://www.3bs.jp/simulator/laparo/w65933.htm?mmail&m

▼ 洗浄ポート付き鉗子類単品 各16,500円+税

┣ メリーランド鉗子
┃ https://www.3bs.jp/simulator/laparo/w65927.htm?mmail&m

┣ ハサミ鉗子
┃ https://www.3bs.jp/simulator/laparo/w65928.htm?mmail&m

┣ 把持鉗子
┃ https://www.3bs.jp/simulator/laparo/w65929.htm?mmail&m

▼ 洗浄ポート付き持針器単品 各36,500円+税

┣ 洗浄ポート付練習用持針器CNKストレート
┃ https://www.3bs.jp/simulator/laparo/w65922.htm?mmail&m

┣ 洗浄ポート付練習用持針器CNK左カーブ
┃ https://www.3bs.jp/simulator/laparo/w65923.htm?mmail&m

┏▼お問合せはどうぞこちらへ
メール:mag_3b@3bs.jp
フリーダイヤル(ユーザー様専用)0120-300-056


2. 先生のコラム

「時間の物差し」 

 ~足底 と 足底筋~ 

(一財)健康教育学研究所 所長
 元帝京平成大学教授 
 竹内京子先生

本日は、「足底」と「足底筋」は
別ものという解剖学の雑学です。

テーマに選んだきっかけは、懇意に
しているサッカーの監督とスポーツ
傷害予防を話題にしていた中での
出来事と、その後のネット検索での
結果にあります。

監督は自身の「足底筋腱膜炎」の
話をしてくれたのですが、私が
きちんと説明するまで「足底」の
深層に足底筋があると思っていた
ことが分かったこと。
びっくりすると同時にずっこけも
しましたが、詳しい知識を持たな
ければ仕方がないことではありました。

その後のネットで「足底筋」を
キーワードに検索してみたら、
「足底筋膜炎」もしくは
「足底腱膜炎」に関すること
ばかりが出てきて「足底筋」情報は
ほんのわずかで、びっくり。

「足底筋の図」で検索しても、
「足底」や「足底の筋の図」が
殆どです。

日本語検索では、検索での取りこぼし
が無いように、あいまい検索の範囲を
広げているのかなとも思いつつ、
関連するスポーツ傷害の多さにも
またびっくりした次第です。でも、
「足底筋を鍛えて偏平足を改善しよう」
とか「筋膜炎を予防しよう」の類では、
おそらく、先に述べた監督のように
本物の「足底筋」の存在を知らずか、
あるいは忘れて「足底の中に在る筋」
「足底の筋」がいつの間にか–>「足底筋」
になってしまったんだろうな、とは
思いましたが、ちょっと心配です。

さて、閑話休題。
「足底筋」は英名plantaris(muscleは
なくてもよいです)で、足底の英語は
plantarです。
英語検索では両者の内容は別々に出て
くるのですが、日本語では一緒くたに
出てくるのが混乱の原因のようです。

ヒトの足底筋は、大腿骨外側上顆から
起こり、筋腹は膝窩のみにあり、その
長い腱はヒラメ筋と腓腹筋の間を下行
して踵骨腱(アキレス腱)に合流し
踵骨隆起(かかと)に停止する筋です。

足底を覆う足底筋膜や足底腱膜に
直接付着している例は、まだ報告
されていません。

足底の筋は、足底の内部にある筋群の
総称です。
主なものでは足底中央浅層に位置する
短趾屈筋、その両側の母趾外転筋と
小趾外転筋、深層の母趾内転筋の他に
9つあります。

これらの筋群を包む足底筋膜のその
中央部で、肥厚して強靭になった
ところが足底腱膜です。

混乱の最大の原因は、ヒトの足底筋は
足底にまで達していないのに足底筋と
呼ばれていることにあるためかもしれ
ません。

これは下腿後面にあり、踵を越えて
足底腱膜にまで達している他の
動物の筋のほうが先に「足底筋」と
名前をもらっていたことによるもの
と考えています。

ベザリウスが著書ファブリカ(1543)で、
はじめて人体のことを記した時の
文章では、サルの足底筋に相当する
ヒトの筋に対して、「この筋は、
動物のように足底にまでは達して
いないけれど・・」と記載された文が
ありますが(和訳、英訳、復刻版あり)
後世の人がそのまま「足底筋」とつけて
しまったのだと推察しております。

実際、ヒトの足底筋は、他の動物では
機能している足関節の底屈能力が
失われた筋で、退化した筋、痕跡的な
筋(Vestigial muscle)として扱われ、
力の発揮には無くても問題ないという
ことで、損傷した組織への生体移植に
使われてきました。

しかしその後、深部感覚受容器(筋紡錘)
が豊富であることが分かり、下腿の筋
の動きの調整役を担っているのでは
ないかと見直しも始まり、エコーや
MRIによる観察が盛んに行われるよう
になりました。

そして今ではアキレス腱炎や、下腿
後面の肉離れ(テニスレッグ)などの
スポーツ傷害との関わりが取りざた
されている足底筋です。

検査法もケア法もそれなりに確立され
てきていますが、この筋の筋力増強を
求めるためのトレーニングはちょっと
難しいかもしれません。

「下腿にある足底筋」も大事にしたい
ものです。

では、また来月。

<ご意見をおきかせ下さい>
竹内先生へのご意見・ご感想、コラムで感じたこと、
先生にお聞きしたいことなどもお送りください。

┏▼宛先は、
mag_3b@3bs.jp
まで。お待ちしてます!


3. 今月の編集後記 by オリ

娘が4月から小学校に入学しました。

コロナの影響で休校が続いたりした
ものの、すっかり学校にも慣れて
お友達もたくさんでき、楽しく学校に
通っています。

そして毎日宿題を持って帰ってくる
のですが、丸付けは親の仕事。

答えは学校からもらっていますが
まだ1年生だし答えは必要ないなと
丸を付けていたある日。

これはどっちだ・・・
と悩んだ内容がありました。

それはひらがなや漢字の書き順。
どちらの書き出しが正解でしょう、
という問題。

子供の頃は意識していたのでしょうが
今では全く頭にありません。

そして子どものノートを見ると
文字を書く時もはねやはらい、
とめをしっかりしており
先生が見たものもきちんと
そこに留意して褒めたり
注意してあります。

また、コロナ禍ではありますが
授業参観が行われた際、
先生が黒板に書く文字も
止めやはねを意識して
書かれていました。

しかもそれがお手本のように
綺麗な文字で、他のお母さんと
「先生ってものすごく字が綺麗だよね」
と盛り上がってしまうくらい
上手なのです。

うーんすごいなぁ・・・と
感心した後、自分の文字を見て
愕然。

・・・はねや止めなんてものは
一切存在しません。
それどころか文字を崩しすぎて
繋がったりしています。

見習わなくては・・・と感じた瞬間でした。

それでは今月はこの辺で。

来月号をどうぞお楽しみに!