月刊3B 2021年2月号 vol.187

2021年02月22日 (月曜日)

2021

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 『導尿シミュレーター、恥骨上カテーテル追加で新装』

  月刊3B 2021年2月号 vol.187

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今月号の内容:

┌──【目次】──────────────────┐
  
 1. 注目製品のご案内
  導尿シミュレーター、恥骨上カテーテル追加で新装

 2. 先生のコラム「時間の物差し」
  ~教育は長期戦~
  (一財)健康教育学研究所 所長
  元帝京平成大学教授 竹内京子先生

 3. 編集後記
 
└────────────────────────┘


1. 注目製品のご案内

  導尿シミュレーター、恥骨上カテーテル追加で新装

■導尿シミュレーターPro

スリービーの定番導尿シミュレーターに、
恥骨上カテーテル機能が追加されました。

外陰部からの導尿に加え、
腹部の造瘻部からも、カテーテルを挿入し、
導尿の練習を行えます。

男性・女性の外陰部は皮膚のような
ソフトな素材で作れており、
実際と尿道の長さと経路の構造を
再現しているので、挿管時にリアルな
抵抗感を得られます。

男性パーツでは尿道狭窄も再現できます。

(来月以降入荷予定)

男女セット 197,000円+税
男性版 164,000円+税
女性版 164,000円+税
https://www.3bs.jp/simulator/adult/p93spc.htm?mmail&m

なお、旧型の導尿シミュレーターProも
男女セットのみ、わずかながら
在庫がございます。

新型より43,000円お求めやすくなって
おりますので、こちらをご希望の方は
お早めにお求めください。
 
導尿シミュレーターPro 男女セット【旧型】
154,000円+税
https://www.3bs.jp/simulator/adult/p93spc.htm?mmail&m

┏▼お問合せはどうぞこちらへ
メール:mag_3b@3bs.jp
フリーダイヤル(ユーザー様専用)0120-300-056


2. 先生のコラム

「時間の物差し」 

 ~教育は長期戦~ 

(一財)健康教育学研究所 所長
 元帝京平成大学教授 
 竹内京子先生

「始めに言葉ありき」と言う言葉が
ありますが、解剖学が必修となって
いる領域では、解剖学が学びの最初の
科目になります。

他の科目は学校によって異なりますが、
勉学のスタートとしては、
「初めに解剖学ありき」となります。

何事も、最初というのが大変ですが
勉学でも学ぶ方、教える方とも
お互いに大変です。
しかし、チャレンジ精神があれば
また楽しさ倍増です。

教師側としては、学生にどうしたら
意欲を持たせ続けられるか、途中で
挫折させない工夫に知恵を絞りますが、
相手の状態に合わせて臨機応変にやる
のが大事なので、これが正解、という
のは有りません。

学生たちは、最初だれもが積極的に
取り組もうとしますが、やみくもに
単語を覚えようとする人がでてくると、
丸覚えが苦手な学生は、その勢いに
あおられて、逆に意欲低下する場合も
あります。
記憶すること以外の予習復習方法を
尋ねてくる学生もいます。

又、教科書の内容を把握しておこうと
読み始めた場合、文章的にはどんなに
分かり易く書いてあったとしても、
知らない言葉がひとつでも混ざると
そこでストップです。

意を決して分からない用語を調べた
としても、その用語の説明の中に
また知らない単語がでてくると、
ますます分からなくなります。

まるで英英辞典や古語辞典を引いた時
いつまでたっても理解ができず、
辞書をめくり疲れてしまう気分と
似ているかもしれません。

私自身は、丸覚えが苦手なので、
意味不明な文章は繰り返し繰り返し
読み込んで、文脈を理解して全体を
把握しようとするタイプですが、
当時は読み疲れてくると、文字列が
遠くの山脈をぼーっと見ている様な
感覚に陥り、眠ってしまうことが
多かったです。

初めての言葉にピントを合わせて
調べても、貧弱な知識量では
わからないものはわからないものです。

私は、学生に、
「一回で理解できないことは、非常に
幅広い意味を持っているので、何度も
その話を聞く必要があるよ」と話し、
「覚えるのは、皆さんの場合は、
骨と靭帯/筋名と起始停止だけ、
脳と脳神経の名前だけでいいです」
などと言います。
そして、質疑応答しても分からなかっ
た内容は、解剖の授業も含めて四回
意識に上ることがありますが、
四回目に、その事柄が理解できた
自分に気が付くものなんです」と
学生たちに話をします。

こういうと、解剖学の話は解剖学の
中で全部理解できるように教えて
もらえないのか、という怪訝な顔を
されますが、そこはすかさず、
「解剖学は人の身体を学ぶ第一歩だけど
他の科目の知識がないと解剖学の知識
だけでは、身体の事は理解できないよ。
すべての科目に一回目、二回目、三回目、
四回目があるのよ。分からないままの
一回目から二巡目になって初めて知識の
理解を妨げてる扉の鍵がはずれるのよ」
と話します。
一回目(解剖学)はちんぷんかんぷん。
二回目(生理学や病理学など)はまた
出てきたということで、先生の話して
くれた二回目って是か、と気が付く
のです。
これで記憶にしっかりと植え付けられます。

三回目(臨床の科目)では、この言葉は
解剖学や生理学で出てきた言葉だ・・と
言葉の持つ意味が少しわかってきて、
なんだか妙にうれしくなるようです。
四回目(実社会、臨床の現場)に意識に
上った時に初めて、「腑に落ちる」
ということになるから、という流れを
説明します。

実際、授業中にフィードバックされる
のは生理学で出てきた場合だけで、
あとは上級生になってからか、
卒業してからの出会いの中で、
受け取っています。

専門知識が白紙状態の学生の頭に、
どんなに些細な知識でも教師が知識を
植え付け、理解してもらうには、
一定の時間と多様な経験が必要です。

今更ながら、教育は百年の計、
とはよく言ったもんだと
感心しているところです。

では、また来月。

<ご意見をおきかせ下さい>
竹内先生へのご意見・ご感想、コラムで感じたこと、
先生にお聞きしたいことなどもお送りください。

┏▼宛先は、
mag_3b@3bs.jp
まで。お待ちしてます!


3. 今月の編集後記 by まさ

先月は新潟市内も非常に雪が
多い時期がありました。

雪が多いと道路の端に除雪された
雪が高く積み上げられ道幅が狭くなります。

そんな中、気温が下がり雪が石のように
固くなった日ありました。

車で狭い道を走る途中、うっかり
路肩に積もった固い雪にぶつかり、
車のフロントバンパーが
外れてしまいました。

修理代は新年早々痛い出費でしたが、
相手が人間でなくて良かったと
思うことにしました。

それでは今月はこの辺で。

来月号をどうぞお楽しみに!